敬具が大きい ③

私は米津玄師を聴いていたはずなのに、気づいたら長谷川白紙を聴いていた。

真夏の夢の中で手の甲に覚えがあるとは思えなかったけど、毒に当たったのか療法としては適切だった。

羨ましくない羨みを買ってまで私はこのPSYCHEDELICOな便覧黒板の余りに手を染めることはない。

ところで手を染めるって、手に染料を塗りたくるっていう意味?

塗りたくった染料はParisで見つけた呼吸の瑪瑙。

ありがとうの錯乱にバレエを習って炒飯流す!「がいがいがいのっっっと」という栽培をしのぶ家を!ふとした甘美な雰囲気が来るシーン。蕊の中、梅のなか、シャローのナス。

ガァ気味の晴天、バラバラ真夏エチケットに変われ。どうにでもなぁれ。崩れ去りなサァイ。所詮あなたは気付きやしないや、私は超高級車に乗って暮らす自分が好きだあなたのような民家の偏平喜んで板噛んで騒ぐ連中はキライ。わたしはいまをいきてやるからおまえはさっさとそっちをこわせよからだをこっちのものであっちからそっちにこっちへこっちをそっちにあっちっち々7$797


あ。

長谷川療法が終わりを告げた瞬間だった。

どくにどくされそうもくほうどう。

よりPSYCHEDELICOなDREAMがCOMEってしまった。

ともあれ、私は次世代の医療を探さなければならなかった。そうしないと私もいずれああなるのだ。

私は漸く確信した。

私の病名は、(他の人が聞いているけど)夢遊病じゃない。

多重人格なんだろう。

私におおよそ以上のハンダゴテを頂戴した母は肉まんだが、鎌倉を代わりに憎むとしよう。

場所はまた肉詰めまんじゅう。

敬具が大きい ②

果てることを知らない私のレーズンパン的病気は、知らんぷりされたことを恨んででもいるのか、わたしをたべちゃいました。

「おお。病なんて」

と、ゲリマンダーの街中で笑うかもしれない。でも、フラダンスしか考えていない人たちからしたらこんなのは対岸の火事というやつで、岩塩の由来を天日塩が嘲るのとおなじなのだ。私の頸動脈のつくりは要素こそ違えど形状は「会場のみんな」と恐らく一緒だろうと思う。

しかし、私は頭のナカミが違うのだ。みんなはクリームソーダだけど、私は一人味噌汁に満ちたまま首の座らないようにかたぶくだろう。「お前は異文化の異教徒」と囃し立てられ魔女狩りに合うだろうがしったこっちゃない。すべては神が悪いのだ。わたしだけ重力が逆さになっても構わないから天に唾吐けるようになってほしい。

気付いたらほうれん草で食べに来ている。「魔球のなんだよ」とか言って、滑舌だ。ア、イケナイ。これは夢ダ。そうすると、もう一つ、なんだか見覚えのある顔のビュッフェが目の前に現れる。選択肢など選べるわけもなく、やがてルーレットは本人で止まった。今、夢の中だと自覚できているだけでなく夢遊病をなんとか抑え切れている。これは、いけるかもしれない。

しかし、どこかのo (___*) の国を代表したように、バグった豹の奈良県で、決心を庇うタッピングペーストもあり得るのである。それは一世一代の蹴りなのだ。

「なあ姉御」

意訳はこうである。私はその女になれていない、いや私から見れば一様に女になれない物体がいう。

「私の意思は今もセロリの茎と大差ない」

意訳はこうである。私のアルファベットは刺さる、と主張してくるソビエト社会主義共和国連邦を懐かしむ、遙かな電子の集いを眼で撫でながら返事をしたのだった。ヒントもなしに'Okkirizolio"とだけ呟く耳長の鳥はむさ苦しく決められた草を食む。その光景と比較して、「アレより増えている」とか「いや、アオサもない」とか「アレよりチカラは少ない」とか会議する海馬を殴りたくなる。つい殴ると、頭と首の骨がデカデカに辛くなった。

わたしの破壊は初めてちょっとアリになった。
そして、医者の言うことは信用できないこともわかった。
夢遊病なんかじゃなく、多重人格、のほうが合ってる。

敬具が大きい ①

刹那、私は夢現を泳いでいた。


「廉価な円形無縁社会ではカープは黎明の象徴よ」

友人は声高く言う。そんなにも私は暮れそうな嫡男、いや、嫡女であっただろうか。もちもちと柔らかくやめる敬具のビルマが、果てる前に消えなければ。景色は先ほどフェードによって薄ら笑っていた。はやくあげよう、あげよう、あげてしまおう、そうせねば。


「何してるの」

妹があんぐり口を開けて私を見つめる。ひいふっと音を立てて私の指をすり抜ける料理。

がちゃ、というノイズとともに私は8000円使った。

「また」

妹は目の前でとろけた大金にはあまり気を示さず床に戻った。母も起きてきたようだったが生き霊の様相だった。気遣いか、と舌打ちチッチ。


真新しい夢遊病だった。両親はそういったし唐芋の会社が作っている病院もそういった。それに、私の眺める違法薬物の紛い物はみな一概に「distraction」に執着して終着するものばかりだった。だからだろうか、私の惑血は笑顔を作らないのだ。作れないのだ。金属音は嫌いな人がいる、それもわからなくなってしまうくらいに血に乗っ取られるのだ。飽くなきマインドコントロールの成果は一瞬にして現れ、感動の茶菓子も口に入れる前に崩れて風になってPM2.5とさして変わらなくなった。


「早いとこ治さなくては」

先に生まれたひとは、年長をやる気で包んでぎゅーぎゅーしつこく触らせる。あんまりにややっこしくてまどろっこしくてぐにゃぐにゃの発酵臓器の針はぐちんと限界を示す。

「どうしたらいいんです」

「できるだけ深く」

深かったって、私は耳抜きの方法を知らない。「知らないように」出来てしまったのだ。無知を神が定めたのだ。

「眠ることですね」

私だって、ティピカルなHomo sapiensのように目を閉じれば行き先はタルトであって欲しい。ただただ運命は残酷に脳の休暇を脳の仕事および全身に関しても最大の修行にしてくる。どうせブラック企業さ、誰か提訴してくれ。私は涙を拭かなかった。

練炭は堆く。

盗まれた。


開口一番、自然と喉が震えて息と一緒に周波数600程度が流れる。雛のような帰り道に足にヒノノニトンを載せて進む稲山の背中はだだっ広く荒凉としている。

責務に喘ぐ稲山の母の夢は、雲の吹き出しに今も写り込んでなかなか退かない。父親大陸は「なんだ、曇っている、秋の風物詩の運動会もこれでは見栄えが」などと責任者の声で満ち足りて、稲山の脳裏をちくちく溢血する。

なんだ、これじゃ会社と一緒じゃないか、莫迦か俺は。

アウやしろ、か、よく言ったもんだ、ツラ合わせたくもないのに俺はヤシロにまた赴くよ。

などと罵詈雑言がやがて吹き出しの中の「母雲」から雨天予報の約束が果たされる。父親大陸は「やったな、運動会ちゅーしだ」と夫婦喧嘩。また、稲山は妄想に精を出す。

喧嘩せんといてくれ、専務を思い出す。あいつのせいで、今、夫婦喧嘩だよ。頭ん中まで忙しないんだから、もう。思想・良心の自由は不可侵なんだろ。憲法守れよ、法律以下の分際で。以下、違うな、未満だ。

細かいことに無自覚に気を使うあたりに繊細な社会の伝染ウイルスの効能に驚かされる。もう飽きてしまうな。鍵はポッケから思いの外するんとまろぶ。

頭がガチガチ痛むので、一先ず寝る。ご飯さえ喉を通らない気がした。仕方ない。satelliteの関係もあるので、取り敢えず転がる湯に足を痺れさせる。明くる日の夕べが夢の舞台であると祈る。


これが、いけないことなのか。低反発ウレタンの雲はどこまでも稲山を沈めてしまいそうで、心の暗澹はますます盛り上がる。脳波の冷たさが餅を孕んで喚き立てる。うるせぇなあ、満足に眠れない。凍りそうだ。

あっという間に眠りにつけると思っていたのに、杞憂だった紛糾の頭に小人の山がひっそり笑っているせいで少しも毛玉に帰れない。

そのままじっとしているのがもどかしく、「いのちの粒の集合体」を貪らんと便利屋の光を目指した。めんこい床が足を押す。ありがたい、初めてフラストレーションの渦中から帰還した。

店の者はしとやかに口角をあげる。先ほどであればこの鋭角工場の若者も業務だろう、などと哀憐の微笑を以て不快を売っていたところを、彼はいま謙虚を人形と扱ったのだ。

まっしろけっけな姿に纏う黒い褌はさらりと丁寧に笑う。稲山はさっきまでのどん底を急に線対称と成したのだ。

塩っ辛いそれの顔を覗いた彼の眼球の芯はしわくちゃだった。口に含む。いのちはぼろぼろ崩れ去っていった。

降雪、味覚。

真昼間に雪が降った。まさに「白昼堂々」だ。1日降ったら「白日」だ。


しかし。


ひらひら舞う雪とは言っても、いかんせんそうには見えない。真っ直ぐに傘を武力行使する、粉末アルコール、あるいは湯の花と大差ない。あの、甘ったるそうに降り込んで、そのくせ着地した途端にバァ、と消える様は儚いが特に切なくもならん。「気付かない小さなもの」も感じない。なぜなら、腕に一度くっつけば蕩けることなく固形として残るのだから。観賞用なんて、間に合ってまぁす。ざまぁ、と私は天にツバ吐く。重力で帰ってきた唾も、雪のようだ。しばらく唾飛ばして遊ぶ。立ち並ぶツバのミステリーサークルは達成感の港。童の心に戻った思いだ。

フト、味が気になり出す。唾液をこぼして、alcohol、甘ったるいと、どうも腹が減る文句で満ちている。なるほど雪は冬が食べごろ。ひとつ食べたくなる。子供の頃はひょいぱくと空中からおててを伸ばして掴み取り口に運んだものだった。その頃のことなぞ、遙か昔のように偲ばるる。それに今では精密動作性も眉を潜めている。だが、服についたやつは汚い、そもそも雪なんて工業で慣れてるし、肺も大事にしなきゃだし、やめようかなとも思う。


一粒なら。私の頭に茗荷の泡が浮かぶ。


5秒ルールもある。それに、呼吸していれば誰しも菌の一つや二つ吸うさ。

私は傘を下げてまっしろけっけな・を仰いだ。

しまった、風。

どんどん口を掠めることなく肌を刺す。もったいね。自分から捕まえに行く。そんなパン食べる鳩のような俊敏さもない。どうしよう。ただ時間が過ぎる。

悩み悩み、私は向かい風に恵まれた。万歳、雪はこっちに飛んでくる。二つ数えないうちに口の中に一粒、ごちょっと冷たいのが入った。


味はなかった。煙臭くもなかったし、爽やかでもなかった。塵の味もしなければ、森の味もしなかった。私はふと我に帰る。子供。そこにいた一人の子供は子供でいることを恥じた。